+ 子宮腺筋症

子宮腺筋症とは、本来は子宮の内面にある子宮内膜が、なんらかの原因で子宮筋層内にもぐりこみ、
増殖する病気です。子宮筋腫や子宮内膜症を合併しているケースも少なくありません。

子宮腺筋症の原因はまだ判っていません。分娩、流産などにより子宮が急激に収縮するとき、
子宮内膜組織が子宮筋層内に潜り込むといった説がありますが、分娩、流産を経験していない人にも
みられることがあります。

子宮腺筋症の症状は、強い月経痛や過多月経です。病気が進行すれば強い月経痛や貧血のため
日常生活に支障をきたします。不妊症の原因にもなります。子宮が大きくなると外から
下腹部にしこりを触れ、膀胱や腸などの周囲の臓器や神経を圧迫して、
月経時以外にもおなかや腰が痛むようになります。

子宮腺筋症の治療には鎮痛剤、ホルモン療法から手術療法までいろいろな方法があります。
治療の基本は一人ひとりに最も適している治療法をみつけることです。
それには治療を必要とする人が何を望んでいるか(痛みをとりたい、挙児希望等)、
症状の種類、その重症度はどうか、などのいろいろな要素を考慮しなければなりません。

子宮腺筋症は閉経後には自然に縮小する傾向があるので、病巣が小さくて症状も軽い場合には、
鎮痛剤などを適宜使いながら、経過を診ます。
低用量ピルが症状の緩和に効果的なことがありますのでご相談ください。